立ち上がれない営業
営業をしている人の中には「立ち上がれない」とか「動き出せない」といって、一日中社用車やカフェで過ごす人が少なからず存在すると思う。私にもそういう日が時々訪れる。そういった時に、「自分は何故立ち上がれないのか、動き出せないのか」をよく考えている。
学説的なモチベーション理論やポジティブを推奨する書籍などを様々読みあさったうえで、「立ち上がれない」と「動き出せない」は異なる症状として区別できるのではないかと考えるようになった。
「立ち上がれない」時、私は自信を失っていることが多い。それは、自己効用感とか悲観的とか言い換えることが出来るかもしれない。自分自身が「何をやっても上手くいかない」とか「他の人に比べて情けない」と認めてしまう癖である。
幼少の頃、かめはめ波の練習をしていた。かめはめ波が出せそうな気がしていたからだ。現在はそれが出ないと結論付けているから、当然練習などしなくなる。
かめはめ波の件は心理的な結論ではないので扱いは容易だが、心理的な思考の結論として失った自信というものは、なかなか扱いが難しい。
だが、長時間カフェに滞在するサラリーマンが多い事実は、私と同様の「立ち上がれない」症状は決して珍しい事ではないのかもしれない。
「立ち上がれない」のは自分だけではないのだ。という気づきは少しだけ心を楽にしてくれるし、人間の脳が備えている性質のひとつとして症状に表れやすいのが自分なのだと、客観的な認識をもたらしてくれる。
「立ち上がれない」という心理的な癖と、自分がもつ能力や上手くいかなかった時の顧客の反応は、とりあえず別問題として考えるようにしたい。